大井町駅から歩いて10分ほど。大通りから少し入った先に見えてくる愛らしい店構え。
40年前、駅前の高架下でギフトショップとして開店したのが始まりで、10年ほど前こちらに移り、駄菓子を中心に新開店したのがこちらのお店「駄菓子屋いぬづか」
大井町の駄菓子屋いぬづかの圧倒的品数に目眩
どうせやるなら徹底的に!
そんなお父さんのこだわりから、群を抜く品揃えの店内。
ひとつひとつが小さなショーケースに収められてきっちりと整列。
あまりにもたくさんあるのでちょいと数えてみましょうと数えてみたものの、
150箱を数えて断念。
(箱に収められていない分も考えると、どれほどの数になるのやら想像もつかない。)
しかしまあ、1平方メートルあたりのワクワク密度高すぎませんか…!
それが息つく暇もなく続いているときてる。一歩進んでちょいと戻り、二三歩進んでまた戻る。
「…あかん、これでは店内を無限ループしてしまう。」
気恥ずかしさから、誰に聞かれているわけでもないのに言い訳じみた独り言をこぼしてみたりしながら、一歩すすんで、二歩進んで、あ、三歩すすめt…
全然前に進めナイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ…!!!∩^ω^∩
まっこと駄菓子バイヤー泣かせな品揃えである。ふう
現在、駄菓子の仕入れや管理もろもろを担うお母さんの影の苦労を考えると、目眩と感謝とでたまらなくなりますが、しかしまあ、これぞ駄菓子屋、これぞ…!
駄菓子屋における真の贅沢とは
ひとつひとつが安価である駄菓子屋において、「贅沢」とは何か。
それ即ち「選択肢の多様さ」にあり。
選択の余地がある”ということは、何物にも代え難い「贅沢」といえましょう。
大井町の駄菓子屋いぬづかが導入せし「こどもぎんこう」
お金が少し足りなくなってしまった子どもたちへの救済措置としてこんな粋な計らいも。
小学校4年生までが利用できる、
“こどもぎんこう”
今は、手持ちのお小遣いでうまくやりくりする子が多いから、前ほど利用する子は減ったというけれど、それでも借りた子は必ずきちんと返しに来るんだそう。
食べたゴミをそのままにしないとか、借りたものは返す、
そういう基本的な約束事を守る社会的マナーを、購買活動と結びついて学べるというのはほんとうに町の駄菓子屋さんのいい所ではないかしら。
消費税導入までのあれやこれや
「今の子どもたちは計算機使って計算するもんだから、言うの。
『あんたたちいい頭もってるんだから頭使って計算しなさい』って。」
とは、お母さんのお言葉。
ぐぬぬ、、、ごもっともでございまする。
でも確かに消費税なんかが加わると、駄菓子の値段って一気に計算がむつかしくなるものネ。゚
(゚´ω`゚)゚。ワカルヨ。
この前まで50円玉1枚でサッと買えてたものが、買えなくなるのだものね?
これはまこと由々しき事態。
言わずもがな一気に七面倒臭くなる計算の問題もさることながら、すっきり1コインで買えぬきもちの悪さ。
かくいう私も、100均に消費税が導入された際には、それまで5百円玉1枚で5個買えていたものが買えなくなり
「こんなのぜんぜん100エンきいんつってゆわないもんバカー!」
と憤慨したチルドレンのひとりでありました。(なつかしいナァ)
そんなような子どもたちの気持ちを汲んでか、8%になるまでは、
ずっと消費税をとっていなかったという駄菓子屋いぬづかさん。
それでも税率が8%に上がるとき、常連の子どもたちから
「長く続けてほしいから、これからは消費税も取るようにしたほうがいい」
とのアドバイスを受けて、それから取るようになったんだって。
(なんて出来た子たちなの。昔の自分が恥ずかしい。)
やっぱり、長く続く駄菓子屋さんにはその陰に必ず、
お店を支える愛ある常連さんたちの存在がある。
これについてはどこの駄菓子屋さんもおんなじ。
(※ちなみに今は、少しでも計算がしやすいようにと、店内の壁には消費税率込みの金額早見表が貼ってあるよ!安心!)
では最後に、「メチャおいしい」とお母さんお墨付きの駄菓子”ほたてカムひも”を食べながらお別れしたいと思います。ごきげんよう。
【駄菓子屋いぬづか】
*住所:〒140-0011 東京都品川区東大井5丁目9−15
*営業時間:11:00〜19:00
*定休日:火曜日
*連絡先:03-3471-0765
手塚 みつ子
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