カフェと駄菓子のハイブリッド「ヒカリ珈琲」〜大阪府豊中市〜

取材記事

開店まもない時間にお邪魔したにも関わらず、快く迎えてくださったオーナーの表西さん。

店内には表西さんと女性の店員さんのお二人。

お客さんから注文のあったコーヒー豆を焙煎している最中とのことで、あたりに香ばしい匂いが立ちこめます。

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豊富な駄菓子と立ち込めるコーヒーの香りでお出迎え

木目調の店内
木のテーブルと椅子
8人掛けの長テーブル。お店をオープンするときにご友人と製作したハンドメイドだそうです。

「この建物は私の親族の持ち物なんですが、空いていたテナントで友人の焙煎士がカフェを始めたのがヒカリ珈琲のはじまりです」

お店の扉を開けるとカウンターがあり、奥には大きな長テーブルとボックス席。

そして棚にはずらりと並んだ駄菓子とコーヒー豆。

まずは、コーヒー豆の仕入れから販売できるまでのひと通りを教えていただきました。

瓶に入ったコーヒー豆と木の板

「うちは大阪の中心地と比べて低価格で、しかも100グラムから販売しているので、いろんな味を試したい方、いつも新鮮なコーヒーを味わいたい方には、かなりお得だと思います。駄菓子は買わないけど、コーヒーは好き、美味しいコーヒーを飲みたいという方も全然ウエルカムですよ」

淹れられるコーヒー
新鮮な豆はお湯を注ぐと膨らみます。雑味が混じらないように丁寧に淹れてくれました。

最近淹れたてのコーヒーを飲んでいない筆者も一杯いただきました。

銘柄はエチオピア。

コーヒーが苦手な方でも飲みやすいさっぱりした味わいが特徴です。

しかし、それ以上に驚いたのがカップ。ファイヤーキングというガラス製のマグで、高いものだと8000円はくだらないのだとか。

そういえばアメリカ雑貨店などにはパステルグリーンのカップがあるのを見かけますね。あれのことでしょうか。

青いマグカップ
コーヒーは青いマグカップで飲むと視覚効果で甘く感じ、逆に赤いカップは苦く感じるのだとか。

駄菓子を目当てに子どもたちが殺到!大人から怪しまれたオープン当初の苦労話

黒い棚に置かれた駄菓子
お店を入ってすぐの棚。オープン当初はここにしか駄菓子を置いていなかったそうです。

こだわり抜いた豆と茶器。

カフェだけで十分と思えるヒカリ珈琲さんが駄菓子屋を兼ねるようになったのは、アルバイトの「手持ち無沙汰になるので何かほかにも置いて欲しい」という要望から。

最初はチーズケーキなども販売していたそうですが、手間や値段のことを考えて目をつけたのがなんと駄菓子。

お店の周辺には小学校が3つもあり、ヒカリ珈琲に駄菓子があるという噂は子どもたちを伝って瞬く間に拡散。

カウンターの隅に小さく並べていた駄菓子も、現在ではコーヒー豆の置き場を圧迫するほどに。

値段が書かれたお菓子
木の箱に入れられたお菓子

「でも最初は大人の理解を得るのが大変でした。子どもたちが群がりだしたということでみんな不安だったんでしょうね。全校集会で『ヒカリ珈琲には出入りしないように』と言われたこともありました」

懐かしそうに苦笑いする表西さん。

土日は家族連れ、

平日は学校が終わる夕方から広い店内の席がすべて埋まってしまうほどの大盛況。

順風満帆に見えるヒカリ珈琲さんですが、駄菓子を取り扱い始めた頃は、親御さん、学校の先生、PTAなど、地域の方からの目は決して温かいものではなかったそうです。

もちろん今は何の問題もありません。

表西さんの地道な努力が実り、一緒になって駄菓子を買いに来たり、コーヒーを飲みに来たりしているそうです。

理解できないものに懐疑的になるのはみんな同じ。

でも、受け入れてもらえて本当に良かったです。

窓がついた白い建物
お店の向かいにある図書館。三方を小学校に囲まれ住宅が立ち並ぶ場所にヒカリ珈琲はあります。

コーヒーと駄菓子を軸にしつつ、形を変えながら末長く愛されるお店に

木目調のピアノと椅子
お店の最奥にあるピアノ。イベントの際に使うのかと思いきや表西さんの趣味だそうです。

お話を聞かせていただいているあいだに、お子さん連れのお客さんがやってきました。

駄菓子を買って帰るのかなと思いきや、おもちゃのピストルを壁に向かって発射。

よく見ると、壁には的がかかってあり、射的が楽しめるようになっています。

ちなみにヒカリ珈琲の射的はハズレなし。最終的には何かがもらえる優しい仕組みになっています。

射的と景品
ぶら下げてあるのは水鉄砲ではありません。射的の的も四角くて可愛らしいですね!

「お祭りの出店からヒントを得て、射的をできるようにしたんです」

駄菓子を置いたのも、射的を始めたのも、まわりからの要望があったからこそだと表西さんは言います。

これからも柔軟に形を変えながら、ずっと足を運んでもらえるような店でありたいと目標を語ってくれました。

現在はカフェと駄菓子以外に夜の18時以降は店舗をレンタルスペースとしても貸し出していて、イベントや集会にも使ってもらっているとのこと。

理解を得られなかった頃が懐かしく思えますね。

今やヒカリ珈琲は地域の方にとって欠かすことのできない大切な場所です。

文字が書かれた看板
木の壁に貼られた紙
セット割してくれるなんて嬉しいですね。ラーメンとジュース大で150円は魅力的です!

コーヒーや駄菓子に込められたこだわりが面白い!

カラフルな駄菓子
老若男女に人気のお菓子
おなじみの『ペペロンチーノ』以外にも『とんこつラーメン』や『うどん』もあります。

表西さんはコーヒーだけでなく、駄菓子の知識や販売ノウハウについて非常に明るい方でした。

『串カステラ』が現在は3人のお弟子さんに受け継がれて製造されていることや、店内の駄菓子は当サイトでも以前取材させていただいた駄菓子問屋「藤田商店」さんが豊中まで届けてくれていることなど、驚きを隠せない話題がたっぷりでした。

大阪松屋町の駄菓子問屋・藤田商店~活気にあふれた70年~
大阪の松屋町駅に降り立ちました。松屋町というと、人形で有名な街......というのは以前耳にしたことはあるのですが、実際に訪れてみると、確かにそこかしこに人形店の看板が見えます。そんなどこか懐かしい街に駄菓子問屋「藤田商店」はありました...

とくに大阪では超老舗の藤田商店さんが店舗まで納品されるというエピソードは、ヒカリ珈琲さんの底知れぬポテンシャルを感じました。

次に足を運んだ時は「また新しいお話が聞けるのでは?」そんな気持ちにさせてくれるお店でした。

基本情報
【ヒカリ珈琲】
*住所:大阪府豊中市三和町1-3-15
*営業時間:11:00~18:00
*定休日:不定休
*連絡先:06-7506-9209

つい足を運びたくなる不思議な空間ね。美味しそうな珈琲に駄菓子に射的まで、みんなに愛される場所だわ!

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貝田孝一

貝田孝一

小説執筆とライターの二足のわらじを履き潰す生粋のナニワっ子。 70~80年代のサブカルチャーと銭湯が三度の飯の次に好き。 チャリンコで近所を駆けずり回り、面白いネタを探すのに疲れて立ち飲み屋で一杯やってるときがいちばん幸せ。