”懐かしい漫画”、と聞いて何を思い浮かべますか?
年齢・性別・趣味によって、読んでいた漫画への思いは十人十色。
人によって、この漫画こそ最高の1冊! と、いうものは違うはず
この記事では私が子どものころ、特にハマった漫画を5作品紹介します。
学校終わりに駄菓子屋へ寄って、その足で友達の家で回し読みした単行本。
連載している雑誌の、次が出るのが楽しみだった漫画。
影響を受けて、友達と口癖をマネしたキャラクター。
どれも子どものころの思い出として、しっかり今も残っています。
知っているものも、知らないものもあるかもしれませんが、どれも90年代を代表する漫画です。
最後まで記事を読めば、90年代の懐かしい思い出と、漫画の1シーンが蘇ってくるかもしれません。
ボンボン坂高校 演劇部
東京都内にある高校を舞台にした、週刊少年ジャンプ連載のギャグ漫画。
主人公である順菜 正太郎(じゅんな しょうたろう)が、周囲の常識離れした人達に翻弄されながら一目ぼれしている1つ上の先輩、日比野 真琴(ひびの まこと)に好きであることを伝えようとするのだが……。
90年代の漫画を見ると、当時の絵から懐かしさを感じる一方で、古さも感じてしまいます。
しかし、このボンボン坂高校演劇部は、今読んでも古さを感じさせない絵が大きな魅力の1つ。
絵のタッチとしては、青年誌でもおかしくない絵柄です。
この絵でギャグをするときは思いっきり崩れたタッチになったり、時折ドキッとするようなお色気シーンがあったり。
絵のタッチが綺麗だからこそ、日常とギャクの落差が大きくなり、気がつけば声を出して笑っていました。
もう一つの魅力が徳大寺ヒロミの存在で、どんなギャグ漫画にも存在するギャグ担当のキャラクター。
主人公たちは普通の等身なのに、彼だけ2頭身で描かれています。
眉毛がカッターになる、分身できる、中の本体がロケットで緊急脱出する、など常識離れした能力をみせることも。
下ネタ・お色気・ストレートなギャク・ 一人だけ物理法則を無視した動きを見せる徳大寺ヒロミ。
綺麗なタッチで描くからこそ、それらの要素が『ボンボン坂高校演劇部』をより一層、魅力的な漫画にしてくれています。
爆走兄弟レッツ&ゴー
90年代のミニ四駆ブームと共にコロコロコミックで連載が始まった、レース漫画。
「兄弟」とタイトルに入っている通り、星馬 烈(せいば れつ)と豪(ごう)の二人兄弟が主人公です。
冷静で慎重な性格の烈と、熱血漢で大胆な豪。
性格も正反対な二人が、ミニ四駆をきっかけに兄弟の絆を深め、様々なライバルとの対決を通じて成長していく姿がストーリーの中心となります。
また、この漫画のポイントはストーリーと平行して、新たに登場したミニ四駆が実際に発売された点です。
漫画の中であのキャラクターが使っていたミニ四駆を実際に走らせられる! それだけで当時の子どもには夢のような出来事でした。
さすがに漫画の中で描かれたように人工知能が仕込まれていたり、自重を利用してライバルのミニ四駆を叩き潰したりすることはできませんでしたが、それでも自分のミニ四駆と同じマシンが活躍する話があると、嬉しかったです。
最初はケンカばかりしていた二人が、数多くのレースやライバルとの戦いを通じて仲間を信頼し、やがて世界大会を勝ち抜く王道のストーリーは今読んでも熱くなります。
ロックマンシリーズ
コミックボンボンで連載されていた、同名のゲームを題材にした漫画です。
ロックマンの新作が出ると共に新しいストーリーが展開され、ゲームでは描かれなかったボスとロックマンの会話が魅力的でした。
ロックマンのゲームはアクションゲームのため、おおまかなストーリーや設定は決まっていますが、あとはプレイヤーが想像するしかありません。
しかし漫画では、ゲームに登場するボスキャラクターそれぞれに性格が設定され、ロックマンと戦いながらその性格が垣間見えます。
じわじわと少しずつ体力を削る嫌らしい性格や、正々堂々と戦う騎士の様な性格、自分に絶対の自信がある性格など。
様々な性格のボスが演じるロックマンとの死闘に、漫画を読む手にも思わず力が入ります。
さらにゲームでは語られなかった、ボスがロックマンと戦う意外な理由が明かされる話もあり、より一層ロックマン世界に奥行きを与えてくれました。
そんなボス達ですがロックマンのお約束で、最終ボスと戦う前に復活してもう一度戦うことに。
しかし今度は誌面の都合からか、一瞬で倒されてします。
子供心に
(あれだけ苦戦していたのに、一瞬で……)
と思いましたが、それだけロックマンが強くなった、と無理に納得したのも懐かしい思い出です。
セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん
不条理ギャグ漫画といえば、真っ先に思い浮かべる漫画が週刊少年ジャンプに連載していた、こちらの漫画。
内容を知らない人が見てもタイトルから、内容が一切想像できないあたりから既にギャグが始まっています。
架空の高校を舞台に、 セクシーコマンドーといわれる格闘技の使い手である花中島マサル(はななかじま マサル)が活躍するストーリーが基本です。
特徴的すぎるキャラクター、意味不明で脱力感さえ覚えるギャク、劇中の小道具が作者の趣味全開、など。
ここまでくるとシュールすぎて、逆に話の展開に「なぜ?」と、疑問を挟む余地はありません。
ギャグの部分だけを文字にすると面白くもなんともありませんが、シュールな展開でも納得して受け入れてしまうのは、間違いなく作者の実力によるもの。
少し読み進むと、白タイツの上半身に金属の輪を両肩にのせた主人公に違和感がなくなり、セクシーコマンドーという格闘技も「そういうものか…」と受け入れてしまいます。
ちなみにタイトルでもある「セクシーコマンドー」ですが、セクシーと付いていても本作にお色気シーンは、ほぼ無いので安心して全年齢の方が読めます。
ハーメルンのバイオリン弾き
月刊少年ガンガンで連載していたファンタジー漫画。
世界観は王道のファンタジーですが、主人公が魔王と人の間に生まれた子ども、金にがめつい、剣ではなく音楽で敵を倒す、などの設定が新鮮でした。
基本的には魔王を倒すために冒険をしている勇者が仲間と出合い、時に反発しながら強敵に立ち向かっていくストーリーです。
ハーメルンのバイオリン弾きが独特なのは、時折ギャグで話の展開が進むところ。
ストーリー上、全ての元凶となる「パンドラの箱」を開けてしまった剣が、実は桃の缶詰を開けるために作られていたり。
ギャグパートで敵を倒して、そのままストーリーが進んでしまったり。
これまでにも、ファンタジー漫画でギャグを挟むことはありましたが、基本的にはそのシーンのみ。
ハーメルンは、ギャグの部分で進んだらそのままストーリーが展開していきました。
ただ、それを差し引いても魔王の子どもという出自や、人間と魔族の間で悩む主人公の苦悩はダークファンタジーといっても差し支えのないレベル。
月刊誌で10年連載が続いた人気は伊達ではありません!
ハーメルンのバイオリン弾きは、音楽を中心に語られる、重厚な王道ファンタジーです。
かつての漫画があって、今の作品がある
ギャグや予想もできない展開など、90年代独特の空気があるものを、私がハマった漫画の中からピックアップして、紹介しました。
絵のタッチは今からみると違和感があったり、古臭く感じたりするかもしれませんが、これらの漫画の影響を受けて、今の作品が作られています。
90年代当時は、一度漫画が売り切れると次にいつ入荷するかはわからなかったので、必死で本屋を探し回りました・・・
今は気軽に通販や電子書籍で漫画を読めるので、ぜひ気になった作品は読んでみてください。
箱根ヶ崎
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