スマートフォン(以下、スマホ)は、今では普及という言葉を超えて絶対的な生活必需品の域に達しています。
少し古いデータですが総務省の統計によると2017年時点の日本におけるスマホの保有率は60.9%、恐らく2020年現在はより高くなっているはず。
参考:総務省 第2節 ICTサービスの利用動向(https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h30/html/nd252110.html#:~:text=2017%E5%B9%B4%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E5%80%8B%E4%BA%BA%E3%81%AE,2%2D1%2D2%EF%BC%89%E3%80%82)
しかし、2010年ごろまでは、スマホは珍しい存在で、携帯電話が一般的でした。
携帯電話は「ガラパゴス携帯(ガラケー)」と言われるほど全ての機種が個性的で、使っている内に愛着が湧いてくるものばかりでした。
また、人によっては携帯電話での色々な思い出が、あるのではないでしょうか?
着メロを16和音で数時間かけて作ったり、好きな人からのメールが届くのをメールセンターに確認しまくったり。
この記事では、そんな懐かしい思い出を呼び起こす、昔の携帯電話をご紹介していきます。
30代でau一筋だった私がご紹介するので、少し偏ってしまいますが、思い出深い携帯電話ばかりをピックアップしました。
ぜひ最後まで呼んで、昔懐かしい携帯電話を思い出して下さい。
昔の懐かしい携帯1.『A5305K』
当時の携帯電話は、ボタン部分とディスプレイが折りたたまれているタイプが主流でした。
そのため、通話やメールを打つときは広げてから使うことが、一般的です。
しかし、そんな折りたたみ携帯に対して「いちいち閉じたり広げたりするのでは面倒でしょ」と、言わんばかりに登場したのが京セラが開発した『A5305K』です。
この機種の斬新なところは、その展開方法。
なんとディスプレイをぐるんと180°回転させて、展開させることができます。
ディスプレイが常に見えるので、カメラ機能がそのまま使えたり、簡単な情報なら広げずに確認できるのが、リボルバースタイルのメリットでした。
当時はこのスタイルを「リボルバースタイル」と呼び、新しい時代の収納方法として、注目されていました。
(一瞬だけですが……)
昔の懐かしい携帯2.『talby』
斬新な携帯電話をデザインするためのプロジェクトau design projectより発売された第三弾がこちらの『talby』です。
折りたたみが主流だった当時の携帯電話業界において、折りたたまない上に、一見リモコンにも見えるストレートなデザイン。
それとは対照的なポップで可愛らしい各種ボタン。
通常の携帯電話とは一線を画すデザイン性に、ほぼ一目ぼれで購入しました。
当時は、SIMフリーなどは夢のまた夢。
auから発売された携帯電話を使いたければ、auユーザーになるしかありません。
私の周りでは、talbyが使いたくてauに乗り換えた人が何人か存在します。
どちらかと言えば、曲線を使ったデザインが多かった携帯電話中で、ほぼ直線のみで構成されたtalbyは別格の存在感。
talbyの兄弟機種に当たるINFOBARシリーズから、しっかり受け継がれています。
棒みたいな形なのに手に馴染む、絶妙なサイズ感。
フラットな正面デザインで、引っかかりを感じない手触り。
おしゃれな起動画面や着信音など。
使えるのであれば、今からでも使いたいほどの完成度です。
斬新なデザインのtalbyは、ニューヨーク近代美術館に永久収蔵品としても、扱われています。
昔の懐かしい携帯3.『W41T』
携帯電話の性能が向上していくとともに、音楽をも聞いて楽しむことができるようになってきました。
そんな時代に東芝が開発した機種が、この『W41T』です。
最大の特徴は「HDD(ハードディスクドライブ)」を積んでいること。
そのため、携帯電話の厚みは大人の指2本ほどと、冗談みたいな厚さに。
今も昔も携帯するものは「薄く・軽く」したがるのが日本人ですが、それは真逆のゴツイ外見です。
さらに、HDDは物理的な衝撃に弱いので、うっかり落とすと1撃で使用不能になる危険も。
他の携帯電話も精密機械なので、落下させてよい訳ではありませんが、W41Tにはより一層の注意が必要でした。
しかし、払った代償に対して得た物も大きく、携帯電話本体に保存できる曲は約2000曲と、他の機種を圧倒する量。
さらに、携帯電話を閉じた状態でも音楽を楽しめるように、外側にパットキーがついているので、選曲することもできます。
W41Tは入れられるだけ音楽を詰め込んで、ドライブする車内でお気に入りの曲をかけることができました。
CDプレーヤーは車に搭載されていましたが、運転中に別の曲が聞きたくなっても、CDを変えることはできません。
さらに、高速道路などの運転中は、CDでずっと同じ曲を聴いていると眠くなってきてしまうことも。
しかし、W41Tなら2000曲という圧倒的なボリュームで、飽きさせることはありません。
音楽プレーヤーと携帯電話を足したような性能に、当時は大満足していました。
もっとも、大きさや重量も音楽プレーヤーと携帯電話を足した様なものでしたが……。
まとめ
2000年代中盤、その中でも特に個性的な携帯電話を中心にご紹介してきました。
大きな画面に、洗練された外見、統一された入力方法など、スマホは間違いなく便利なアイテムです。
一報、昔の携帯電話はメーカーごとに微妙に入力方法が違っていたり、電話帳の載せ替えも上手くいかなかったり、”スマート”とは言えない部分もあります。
しかし、そんな決して完璧とは言えない一面を持つ携帯電話だからこそ、人によっては機種名まではっきり覚えているほど、愛着があるのではないでしょうか。
街中ではすっかり見かけなくなった携帯電話ですが、たまにはインターネットで昔使っていた機種名を検索して、昔の自分の姿と一緒に思い出してみませんか?
箱根ヶ崎
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