大阪府守口市の駄菓子屋・ジホー~優しいお爺さんと募金箱~

駄菓子屋ストーリー

こんにちわ。やんまです。
今回ご紹介をする駄菓子屋さんは、守口市は金田町にある「ジホー」。
徒歩3分圏内には、金田小学校があり、

子ども達からすれば「帰り道にある駄菓子屋さん」という感じでしょうか。

「昔と違って今は子どもも減ってしまい、駄菓子屋さんも難しい時代ですからね…。

 でも、ここで募金活動をしている間は、お店続けようと考えています」

控えめに、そう語るのは店主の村下勝さん。

お店を始めたきっかけや、当時の思い出、

そして、勝さんが大切にしている「募金」にまつわるエピソードなど。

この駄菓子屋さんにまつわる、たくさんのお話を聞かせていただきました。

お店の中で座る男性
店主である村下勝さん。御年81歳です。
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体の弱い妻を気遣い、部屋の一室を「お店」として改装

大阪の駄菓子屋「ジホー」がオープンされたのは、31年前の昭和63年。
当時、身体が丈夫ではなく、通勤が困難であった奥さんを気遣い、
勝さんが「妻が通勤せずとも働けるように、いっそお店を始めよう」と決断し、

洋間の一室を改良して、お店のスペースとしたのがはじまりです。

最初は、今のような駄菓子屋さんではなく、

文房具や雑貨品を販売していたそうです。

店内に積み上げられた段ボール
当時のなごりで、店のすみには雑貨品が置かれています

「お店をはじめた当初の話かい?そりゃあ、すごい繁盛をしてね。

多いときでは、お客さんがお店の外まで並ぶこともあったよ。
そうなると、かあちゃんひとりではお客さん捌ききれなくてね。

私も当時は、勤め人(サラリーマン)だったのだけど、

有給を出して私も店番をする事も、少なくはなかったんだよ」

そう、ニコニコと笑い、当時の思い出を話す勝さん。
当時を懐かしむようで、どこか寂しそうな表情がとても印象的でした。

プラスチック容器に入った駄菓子
むかしから定番どころの飴ちゃん
プラスチック容器に入った串のお菓子
「どれが食べたい?取ってあげるね」と、好きな大きなを選べます
箱に入ったカラフルな駄菓子のパッケージ
「人気商品はどれですか?」の問いに対して、「選べないなぁ。売れるものしか置いてないからね」と苦笑い
マジックで文字が書かれた金の箱
「当たり」つきお菓子にお店のサイン。「ジホー」と書いているそうです。深い。

子ども達の提案から生まれた募金箱

開店当初から、近隣の住民からも愛される駄菓子屋さん「ジホー」。

先述の通り、最初は文房具をメインに販売をしていたのが、
子ども達の要望で、駄菓子も置き始めて、

だんだん、だんだんと、駄菓子のシェアが文房具を圧倒して、
「ジホー」は「文房具」から「駄菓子屋」に変化を遂げました。

 「まぁ、この辺にお菓子屋さんは無かったからね」と勝さん。

駄菓子を置くことで、子どものお客さんが増え、
次第に、子どもたちにとっての集まり場となり、

ある日、ひとりの子どもから「おじさん、お店で募金箱を置いてよ」と声をかけられ、
『募金箱』と書かれた、プラスチックで出来たお菓子の容器を渡されたそうです。

「子ども達から提案されたんじゃ、断る理由はなかったね。
言った本人も、深い意味はなくて、純粋な親切心だったと思うよ。

でも、不思議なもので、この募金箱が話題になってね。
当時は、先生方も募金に協力をしてくれたんだよ」

いつしか、駄菓子のケースでつくられた募金箱がこのお店の名物となり、
1年に1度、駄菓子の容器で作られた募金箱を日本赤十字社に贈与する事が、

勝さんのライフワークとなり、
今でも、お店を続ける、大きなモチベーションとなりました。

文字が書かれたプラスチック容器の箱
今年で30年目を迎える募金

「良い事を続けると、きっと誰かが見てくれている」という勝さんの善意が認められ、
2018年11月26日に、日本赤十字社から賞状と勲章が授与されました。

「募金はこの先も辞めるつもりもありませんよ。去年(2018年)も日本は災害でたいへんな目にあったし、出来る事ならずっと続けたいね。お店の状況は決して楽ではないけど、誰かのためになるなら、それ以上の事はないよ」

そう語る、勝さんの優しそうな表情が、非常に印象的でした。

受賞する女性の写真
日本赤十字社から賞状と勲章を渡される奥様。「私なんかが頂いてもったいないね」と本人談
箱に入った勲章
勲章も見せていただきました。まさか駄菓子屋さんの取材で勲章を見せていただけるとは…。

大阪の駄菓子屋・ジホーの取材を終えて…

私「ありがとうございました。本当に良いお話を聞かせていただいて感謝しています」

勝さん「それはよかった。兄ちゃん、これを持っていきな。美味しいよ」

そういって差し出されたのは、「スーパーBIGチョコ」と淹れたてのお茶。

コップに入ったお茶とチョコレート
突然の差し入れ、戸惑う私。

私「あ、ありがとうございます…。美味しいですね!」

勝さん「そうだろう。美味しいかい?ほら、これ」

唐突に出される追加のスーパーBIGチョコ。しかも、箱で

BIGチョコと書かれたお菓子のパッケージ
圧がやばい

勝さん「ふふふ、持っていきな

私「ありがとうございます。えっと…お金、お支払いしまs」

勝さん「いいんだよ。話を聞いてくれて、ありがとう」

私「いやいやいや!ダメ!ダメです!!ほんとダメ!お金払わせて下さい」

勝さん「いいから、ね」

私「いや!!ほんと良くない!!買う!!!買うから!!」

勝さん「ふふふ」

私「払います!!ほんと!払うから!ア、ア、アァーーーーー!!!」

こちらを見てほほ笑む男性
「もっていきな」と優しい瞳の奥から感じる意志力。

笑顔で一歩も引かない勝さん。
結局、 私が根負けをしてしまい、「スーパーBIGチョコ」を箱で頂きました。

後日、バイクのフルフェイスのヘルメットをかぶり、
駄菓子を買いにいった事は言うまでもありません。

そんなこんなで、終始ほっこりとさせていただいた「ジホー」。

お店で、お菓子を買ったときに入れてもらう「袋」も、一風変わっており、

勝さんがサラリーマンの頃にお付き合いをしていた方から頂いたという、
どこかで見たことのある袋。

「これ、どうしたんですか?」と尋ねると、

「ここに勤める方から頂いてね。もう使わないパッケージらしく、沢山もらっちゃった

駄菓子の入った食パンの袋
どこかで見たことのあるアレ

そう茶目っ気のある笑顔で答える勝さん。可愛い。

優しく、人情味のある店主さんと、それを支える周囲の愛。

大阪の駄菓子屋「ジホー」は私も激推しです。みなさま、どうかご贔屓に。

飲み物や段ボールが置かれた店内
洋間を改装した、賑やかで趣のある店内です
店名が書かれた味のある建物
味のある佇まいのお店です
基本情報
【ジホー】
*住所:大阪府守口市金田町3丁目36番
*営業時間:不定期

募金箱のお話にほっこりしたわ。子どもたちと深く交流できる駄菓子屋さんならではの取り組みね。

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やんま

やんま

やんまです。 先日、富士急ハイランドの絶叫マシンで男泣きをしました。絶叫マシーンが狂うほど大好きです。大阪と京都の間くらいに住んでいます。
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