東京・江東区枝川「竹中商店」〜夫婦で営む駄菓子屋60年の歴史〜

駄菓子屋ストーリー

冷たい風が吹きもうすぐ師走という時期に伺った江東区枝川にある「竹中商店」。

半世紀以上の60年にわたりご夫婦で経営されている歴史ある駄菓子屋です。

店主は朗らかに笑い、奥様はその隣で優しく微笑みます。

そんな穏やかな時間が流れる店内は客足が絶えず常に立ちっぱなし。

ご主人90歳、奥様85歳の経営者というから驚きです。

「お似合い」とはここまで一緒にいてわかるものなのかもしれません。

今回はとてもはつらつとしたお二人がいる「竹中商店」のご紹介です。

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駄菓子屋・竹中商店の始まりと歴史

お店の正面

昭和34年11月3日に結婚をされ、2日後の11月5日に自宅でお店を始めるため引越して来ました。

長い歴史が始まった記念すべき開店日です。

以前お店をやっていた人から引き継ぎ、半世紀以上の60年間、今もなお現役でお店を守ります。

すぐ近くにある江東区枝川小学校より歴史は古く、近くには幼稚園や保育園も多く小さなお客さんから親子連れまで賑わっています。

昔ここに通った常連さん達が我が子や孫を連れて会いに来るそうで、歴史があるからこその「繋がり」をとても大事にされています。

古いゲーム機
初めて見つけた「ぴょんぴょん」
子どもと女性
「ぴょんぴょん」に初挑戦

入り口にあった「ぴょんぴょん」というゲーム機。

普段は電源が入っていないので遊びたい時は竹中さんに一声かけましょう。

我が子は面白さにはまってしまい「もうきりがない」と言われるまで遊び続けました。

子供だって頑張る「理由」がある

紙に貼られた写真
近所の保育園や小学校から感謝の手紙
小さな子供が描いたイラスト
小学校の街探検の場所にもなっている
子供が書いたメッセージ
2年生が書いた手紙

近くには枝川小学校があり、バレエ教室や保育園と子供たちがよく行き交う通りに面しています。

バレエには行きたくないけど竹中商店に寄ることを条件に頑張って通った子供たちのことや、お迎えが遅い保育園児のお父さんから「20時までやってほしい」とお願いをされ、その子のためだけに20時まで開けていた話など「竹中商店があったから頑張ってこれた」というエピソードはたくさんあったそう。

竹中商店が長年愛される理由はこんなところにもあるのかもしれません。

日本が誇る駄菓子の文化

昔は目の前の通りが商店街で20軒ほどのお店が並び賑わっていたそうです。

当時はどのような駄菓子が売られていたのか気になり聞いてみました。

竹中商店で売られていたもの

・ヌガーのようなもの
・ガラスの瓶に裸で入ったお煎餅
・鈴カステラ
・ニッキの棒
・ハッカ
・金平糖

金平糖はこの中では上等なほうだったといいます。

時代は移り変わりうまい棒などの今ある駄菓子が多い中、ここ竹中商店では他ではあまり見られなくなった昔懐かしい駄菓子が今でもたくさんあります。

小学生の頃によく見た駄菓子と何十年ぶりの再会をし思わず「懐かしい」と叫びました。

“宝の山”から選んだものを一気にご紹介します。

店内にある商品の駄菓子
「宝の山」から探してみます
お菓子を持つ男の子
「にんじん」中身はポン菓子

ポン菓子は大正時代から食べられており、お米を膨張させる時に出る爆発音から「ポン菓子」として親しまれています。

原料がお米なのでこれほどまでに栄養価の高い駄菓子はないのでは。

茶色いお菓子
下町のブラウンケーキ「くろ棒」

大正9年生まれ「くろ棒」。

箱には“母さんの母さんの母さんも食べたそうだ。

”ホントかなぁ”と書かれている。

本当です、祖母も食べていました。だから私も食べていました、もちろん母だって。

袋に入ったお菓子
カルシウムが足りないと感じたら「ふ菓子」で補給
割り箸がついたお菓子
当たりくじ付き「ねりっ子」
きなこの駄菓子
国産きな粉使用「きなこ棒」
薄くて白いお煎餅
シンプルな味こそ飽きない美味しさ「ミルクせんべい」

ミルクせんべいには「梅ジャム」が合うのよ、と竹中さん。

「ミルクせんべいが好きならこんなのもあるわよ」と見せてくれました。

お煎餅を持つ女性
これなら安心。せんべい好きにはたまりません

ミルクせんべいのホームページには“中濃ソースやマヨネーズ、チョコレートソースやアイスクリームのトッピングなどにも相性抜群”と書いてあり「ベスト オブ ミルクせんべい」の相棒を探してみるのも楽しいかも。

白いお菓子
流行りの「ラスク」も駄菓子にはあります

こんなに食べて思うこと。

ゆきこロッシ
ゆきこロッシ

痩せようと 駄菓子を食べて 思う日々

“痩せたいな あぁ痩せたいな 痩せたいな”こんなことも思いながら、駄菓子ライターとして食べないわけにはいかない、世の憎き美味しい駄菓子たちよ。(痩せる気はあるのかという声がよく聞こえてきます)

長く働いて来たからこその「やりがい」

子供たちが部活の帰りや保育園の帰りに寄ってくれる。

そして今度は自分たちが親になり子供を連れて来てくれる。

こうした繋がりに「やりがい」を感じると教えてくれました。

竹中さんが帰り際、最後に言った一言が胸に響きます。
「我々は働かせてもらっている」

平家物語の書き出し「おごれる人も久しからず」に基づく言葉で「おごる平家は久しからず」というのがあります。

栄華を極めて勝手な振舞いをする人は長くその身を保つことはできない(広辞苑より)

おごらず生きる」これこそが竹中商店が長く人々に愛される理由の原点ではないでしょうか。

ジャムのお菓子
お酒に合うのよと教えてくれた「みつあんず」
赤くて丸い食品
おつまみにおすすめ「さくら大根」

ご主人がお酒のつまみにするという「さくら大根」。

駄菓子屋にはお酒に合うものも結構あります。

竹中商店にはそんな大人の楽しみも色々とあるので、ぜひ「お酒に合うものを」と聞いてみてください。

聖地巡礼第5弾、竹中商店はとても仲の良いご夫婦がいるお店でした。

「今日も一日おつかれさまでした」と自分に言っては、今夜のお酒に合う駄菓子を考えてみる。

これが“小さなしあわせ”。

日々の幸せってやつなんだろうなと思いながらやっぱり今日もお気に入りのさくら大根で乾杯です。

【基本情報】
竹中商店
*住所:東京都江東区枝川3-7-5
*連絡先:03-3645-0672
*営業時間:9:00〜19:00
*定休日:なし

”働かせてもらっている”、素敵な考えを持ったご夫婦だわ!

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ゆきこ ロッシ

ゆきこ ロッシ

子供の頃のおやつは煮干しと果物。駄菓子屋はこっそり行って、ひっそりと楽しむものと思っていた憧れの聖地。 そんな駄菓子屋の魅力を、うまい棒をこよなく愛する息子と聖地巡礼(探訪)します。イタリア在住経験からイタリアネタを得意とし、カラーリストの資格を持つ。3度の飯と旅が好き。
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