【一つ食べたら止まらない】懐かしい飴10選

懐かしい飴 レトロコラム

飴といえば、子供から年配まで幅広い世代に親しまれている駄菓子ではないだろうか。

ふと甘いものが欲しくなったとき、ちょっと喉をいたわりたいときに、つい飴を口にほおばったりしてしまう。

私の家では、常に家に飴が常備されていた。

なくなったら、近所の店まで買いにいっていたのをよく覚えている。

そこで、1970年代生まれの筆者が子供のころに食べておいしいと思った、懐かしい飴を紹介したい。

今も販売されているものから、販売終了してもう手に入らないもの、リニューアルして雰囲気が変わったもので紹介してみた。

あなたの懐かしい飴を探してみて欲しい。

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懐かしい飴1:サクマ製菓『いちごみるく』

懐かしい飴:いちごみるく
写真提供:アサノ・ヨウスケ

まず、最初に紹介するのはサクマ製菓の『いちごみるく』。

1970年に発売された、ロングセラーの商品だ。

いちごみるくは「早く食べられる飴」をコンセプトに開発された。

そのため、軽く噛めばかみ砕ける程度の固さなのが特徴。

懐かしい飴:いちごみるく
写真提供:アサノ・ヨウスケ

いちごみるくは、ピンク色の三角形をしている。

飴の中には、イチゴ風味とミルク風味の2層のサクサクとした飴が入っていて、外側のイチゴ味の固めの飴の三重の味わいが楽しめるのが魅力だ。

懐かしい飴2:佐久間製菓『サクマ式ドロップス』、サクマ製菓『サクマドロップス』

懐かしい飴:サクマドロップス、サクマ式ドロップス
写真提供:アサノ・ヨウスケ

『ドロップス』は、懐かしい飴の代表格だろう。

缶入りで、色とりどりの透明感ある飴を見ると懐かしい気持ちにならないだろうか。

実はドロップスは2社から発売されている。

  • 佐久間製菓『サクマ式ドロップス』
  • サクマ製菓『サクマドロップス』

見た目も似ていて、サクマ式ドロップが赤基調、サクマドロップスは緑基調のちがいはあるが、どちらも同じようなレトロな缶入り。

懐かしい飴:サクマ式ドロップス(左)、サクマドロップス(右)
左:サクマ式ドロップス、右:サクマドロップス
写真提供:アサノ・ヨウスケ

中の飴もそっくり。透明感ある色とりどりの飴なのも同じで、ややこしい。

よく見ると「サクマ式ドロップス」は飴表面がざらついていて、「サクマドロップス」は艶々な点に違いがある。

もともと、明治時代に現在の佐久間製菓とは違う佐久間製菓がドロップスを発売していた。

しかし第二次大戦中の砂糖不足により廃業。

戦後に旧 佐久間製菓の役員だった人物が、それぞれ現在の佐久間製菓とサクマ製菓を別々に起ち上げ、双方でドロップスを販売したのだ。

なお、どちらのドロップスも8種類の味だが、うち6種類は同じ果実の味となっている。両方買って、食べ比べてみてもおもしろいかもしれない。

懐かしい飴3:春日井製菓『ちゃいなマーブル』

懐かしい飴:ちゃいなマーブル
写真提供:アサノ・ヨウスケ

『ちゃいなマーブル』は春日井製菓が長年販売している人気商品だ。

真ん丸のボール状の飴で、白・黄・橙・緑の色とりどりの玉で見た目も美しい。

懐かしい飴:ちゃいなマーブル
写真提供:アサノ・ヨウスケ

ちゃいなマーブルは、とても固いのが特徴で、歯ではかみ砕けないほど。

だからなかなか溶けにくく「一粒で1里(約4km)もつ」がキャッチフレーズだった。

名前の由来は、陶磁器(英語でchina=チャイナ)のように固く、大理石(英語でmarble=マーブル)のように美しい飴であることから。

懐かしい飴4:セイカ食品『ボンタン飴』

懐かしい飴:ボンタンアメ
写真提供:アサノ・ヨウスケ

ボンタンアメは鹿児島市のセイカ食品の看板商品だ。

歴史は古く、大正時代にさかのぼる。

ボンタンアメは飴とは思えないほど柔らかく、まるでキャラメルのような食感。今でいうソフトキャンディーのパイオニア的存在といえよう。

ボンタンアメは、てのひらサイズの箱入りで、直方体の形をしている。

懐かしい飴:ボンタンアメ
写真提供:アサノ・ヨウスケ

そして一粒がオブラートに包まれているのも個性的だ。

鹿児島特産のボンタン風味なのもユニーク。

ほかにない味わいや食感は今食べてもクセになる。

小さな子供がボンタンアメを食べるとき、オブラートを知らず、一生懸命にオブラートをはずそうとするけどうまくいかない……とうのは「ボンタンアメあるある」だろう。

私が子供のころは、ポンカン風味で、小さな車のおもちゃなどのおまけが付いた名古屋市の共親製菓『ポンカン飴』もあった。

箱のサイズや、飴の形状などはポンカンアメとほぼ同じ。

私は、ポンカン飴のほうがなじみ深い。

アサノヨウスケ
アサノヨウスケ

しかし残念ながら、現在は生産停止になっていた・・・

懐かしい飴5:カンロ『カンロ飴』

懐かしい飴:カンロ飴
写真提供:アサノ・ヨウスケ

『カンロ飴』も懐かしい商品だ。

焦茶色で少し透明感のある球状の飴で、両端をリボン状に止めている個包装もレトロである。

カンロ飴を製造するのは、現在の山口県光市で大正元年に総合した「宮本製菓」。

昭和30年代にカンロ飴が大ヒットし、社名も「カンロ」にした。

懐かしい飴:カンロ飴
写真提供:アサノ・ヨウスケ

そんなカンロ飴は、コクのある深い甘さがクセにになる。

実はカンロ飴の隠し味は、なんと醤油。

私はカンロ飴は、お年寄りがよく食べるイメージがあるが、実際は子供もけっこう好きなそうだ。

懐かしい飴6:パイン『パインアメ』

『パインアメ』も息の長い人気商品だ。

製造・販売しているのは、大阪市にあるその名もパインという会社。

昭和26年に設立され、翌年には早くもパインアメが発売されている。

パインアメはその名のとおりパインナップルの輪切りのような形の飴だ。

ドーナツ状の穴の空いた形で、鮮やかな黄色をしている。

そして、パイナップルのような甘酸っぱい風味の味で、スッキリとした味わいが特徴。

ちなみに毎年8月8日は「パインアメの日」で、一般社団法人 日本記念日協会によって認定されている

懐かしい飴7:味覚糖『バターボール』

懐かしい飴:バターボール
写真提供:アサノ・ヨウスケ

『バターボール』は、大阪にある味覚糖が製造・販売している飴。

昭和27年に発売された、人気商品だ。

その名のとおりバターをふんだんに使った飴で、薄いオレンジ色をしている。

口に含むとバターの甘い香りが広がっていく。

懐かしい飴:バターボール
写真提供:アサノ・ヨウスケ

バターのほかにも生クリームもたっぷり。また味の隠し味に、レモン香料が入っているのもポイントだ。

そのため、後口がさわやか。

でも、レモンが入っているのは気付かないほどなので、レモンが苦手でも問題はないだろう。

懐かしい飴8:黄金糖『黄金糖』、味覚糖『純露』

『黄金糖(おうごんとう)』は、その名も黄金糖という会社がつくっている商品だ。

歴史は古く、大正時代に宮崎県都城市で販売されていた。

その後、大阪に拠点を移し、おもに西日本を中心に人気の飴に。

懐かしい飴:黄金糖
写真提供:アサノ・ヨウスケ

黄金糖は、まさに黄金ともいえるきれいな見た目が特等だ。

透明感のある琥珀色をしていて、台形のような独特の形状もユニーク。

「食べる宝石」のキャッチフレーズのとおり、食べるのがもったいないくらいきれいだ。

砂糖・水飴・奈良の天然水というシンプルな材料で、ストレートな甘さがクセになる。

懐かしい飴:純露
写真提供:アサノ・ヨウスケ

黄金糖と同じく大阪に本社がある味覚糖からは『純露(じゅんつゆ)』という見た目や味がよく似た商品が販売されている。

こちらは昭和46年発売で黄金糖よりは歴史は浅いものの、現在も販売されているロングセラーだ。

懐かしい飴:純露
写真提供:アサノ・ヨウスケ

純露が黄金等と違うのは味。

黄金糖が1種類なのに対し、純露は通常の味と紅茶味の2種類が入っている。

黄金糖と純露の食べ比べもおすすめだ。

アサノヨウスケ
アサノヨウスケ

ちなみに、私は黄金糖派である。

懐かしい飴9:明治『チェルシー』

懐かしい飴:チェルシー
左:チェルシー バタースカッチ、右:チェルシー ヨーグルトスカッチ
(写真提供:アサノ・ヨウスケ)

『チェルシー』は明治から発売されている飴だ。

小さな薄い箱入りで、滑らかな平たい直方体をしている。

箱は黒地に花柄が描かれているのが印象的だ。

現在の味は「バタースカッチ」と「ヨーグルトスカッチ」の2種類。

バタースカッチは箱の色がピンク色で飴は濃いベージュ色。

ヨーグルトスカッチは、箱の花が緑色で飴は白っぽい色をしている。

懐かしい飴:チェルシー
左:チェルシー バタースカッチ、右:チェルシー ヨーグルトスカッチ
(写真提供:アサノ・ヨウスケ)

バタースカッチは深みのある甘さとバターの香りが特徴。

いっぽう、ヨーグルトスカッチは甘酸っぱい味わいだ。

アサノヨウスケ
アサノヨウスケ

ちなみに私はバタースカッチ派

さらに最近は袋入りの「アソート」もある。

懐かしい飴:チェルシー(アソート)
写真提供:アサノ・ヨウスケ

アソートではバタースカッチとヨーグルトスカッチにくわえ、コーヒースカッチも味わえるのでお得だ。

昔は単体でコーヒースカッチが販売されていたが、今はアソートでしかコーヒースカッチは味わえない

チェルシーは、昭和46年の発売。

スコットランドに伝わる「スコッチキャンディー」をヒントに、日本に今までない飴をつくろうと、約2年の歳月をかけて開発されたそう。

私は小さいころ、チェルシーはおしゃれなイメージがあり、大人が食べる駄菓子といった印象だった。

懐かしい飴10:味の素ゼネラルフーヅ『ドンパッチ』

最後に紹介するのは、かつて味の素ゼネラルフーヅ(現 味の素AGF)から販売されていた『ドンパッチ』という商品。

今回紹介した中で唯一現在手に入らない飴だ。

ドンパッチは「はじけるキャンディー」がキャッチフレーズで、その名のとおり口の中でバチバチとはじける。

ふりかけのような小さな薄い小袋に入っていて、飴を砕いたような破片のような飴だった。

それを口に入れると、舌の上でバチバチを音を立てながら溶けていくのだ。

その音はまわりにも聞こえるほどで、たまに舌が痛いときもあった。

しかし、一度食べると病みつきになって、おもしろいからまた買ってしまう。

味はオレンジ、コーラ、ストロベリーの3種類あった。

大きくなると、飽きてしまったのと好みの変化で食べなくなったが、2000年ごろまでドンパッチは販売されていたもよう。

懐かしい飴:パチパチパニック
写真提供:アサノ・ヨウスケ

現在はドンパッチは入手不可能だが、店で類似商品を発見!

明治産業の『パチパチパニック』という商品だ。

コーラ、ソーダ、グレープの3種類の味がある。

懐かしい飴:パチパチパニック(コーラ)
パチパチパニック コーラ味
写真提供:アサノ・ヨウスケ

ただドンパッチと違うのは、ドンパッチになかった小粒のラムネが混じっている点。

懐かしい飴:パチパチパニック(コーラ)
ラムネを取り除けば、ドンパッチとほぼ同じに。
写真提供:アサノ・ヨウスケ

飴の破片のような形状や、舌の上で激しくバチバチとはじけることなどは、ドンパッチとほぼ同じだ。

小袋に入っているのも同じ。

「もう一度ドンパッチのような味を楽しみたい」
「ドンパッチを知らないので、ぜひ一度体験してみたい」

という人は、ぜひ代わりにパチパチパニックを買ってみてはいかがだろう。

さいごに

懐かしい飴10種を紹介してきた。

飴は、ロングセラー商品が多い。

この記事で紹介した商品のなかで、現在販売されていないのは1種類のみ。

ほかは、時代に合わせてリニューアルはあるが、長い間販売されている人気商品だ。

ほかにも紹介したい商品があったけれど、今回は泣く泣く割愛した。

ぜひ、あなたが子供のころに食べた飴を、お店で探してみてはいかがだろうか?
きっと懐かしい気分になるだろう。

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アサノ

アサノ

昭和50年代生まれで「ビックリマン」「ネクロスの要塞」「めざせまるきん」がはやった世代。好奇心旺盛でフラッと出かけて地域の文化を探るのが好き。特に名物・銘菓・名産などに興味があり、裏側のストーリーをいろいろ調べたりする。ほかにもノスタルジックな建物や古い町並を散策したり写真撮影したりするのも好き。
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